ヘルペス以上の脅威クラミジアが大流行

落ち込む男性

クラミジア感染症はクラミジア属のうちクラミジア・トラコマチスを病原体とする性感染症です。
症状が非常に軽いため自覚症状を認めないことが多く、放置されやすくなっています。
そのため感染が長期化し不妊や子宮外妊娠の原因となる感染症です。
近年若者を中心として感染者が多く、性感染症の中で最多の数となっている感染症になります。

この感染症はオーラルセックスによる咽頭感染も多く、症状がないため治療の機会がなく増え続け16~25歳までの若者に100万人を超す感染者がいるといわれており、特に女性に多い感染症になっています。
感染が進行して骨盤内炎症性疾患(子宮内膜炎)を起こしても症状は、軽いことが多いのが特徴です。
不妊の原因がわからないで病院で診てもらった時に、このクラミジアに感染していることがわかる場合もあります。
感染の初期の段階では子宮頸管炎が発生して、宿主がクラミジア感染に気が付かないまま炎症が進行してしまい不妊をはじめとして、様々な合併症を引き起こしてしまうことがあります。

卵管の内腔の上皮細胞がクラミジアによる炎症によって障害を受けてしまうことで、輸送機能が低下してきて受精卵が子宮に運ばれずに卵管内で着床してしまう、子宮外妊娠の原因ともなります。
また繰り返す炎症で卵管内腔や卵管の周囲に癒着ができることで、卵管狭窄や卵管閉塞が起こってきてしまいます。
これによって精子の通過障害が起こることで、精子と卵子が受精できない状態になってしまいます。

クラミジア感染症の治療はセックスパートナーに対しても治療が必要で、マクロライド系・キノロン系・テトラサイクリン系の抗菌薬で治療を行っていきます。
マクロライド系の抗菌薬は、ジスロマックやアジスロマイシンという抗菌薬が有名でいずれもジェネリック品が販売されています。
ジェネリック品のジスロマックやアジスロマイシンを使用することで、治療にかかる費用を低減することが可能な感染症です。

クラミジア・トラコマチスについて

クラミジア感染症の原因となっているクラミジア・トラコマチスは、リケッチア属同様生きた動物細胞の中でのみ増殖する、小型の寄生性細菌です。
原核細胞としては最も小さい環状DNAとRNAを持っています。
クラミジア属は細胞質膜と細胞壁をもっていますが、細胞壁にはグラム陽性菌や陰性菌にあるペプチドグリカンがありません。
そのため治療に際しては、ベータラクタム系の治療薬は効果がないためジスロマックやアジスロマイシンなどの、マクロライド系の治療薬が効果的となっています。

クラミジアによる感染が進行してしまうと、腹腔内にも線維性や膜状の癒着が生じてきますから早めに発見することがとても大切なことになります。
またこのクラミジア・トラコマチスという細菌は増殖する時間がないことでも有名ですから、治療には時間がかかってしまうことがあります。
性器の周辺に異常を感じたら、すぐに治療を行うことが大切で症状を感じないからとほおっておくことは禁物です。
子宮内や腹腔内に侵入する前に適切な診断を受け、適切な投薬で治療を行っていってください。

また感染者を多くしないためにもコンドームの使用を心がけ、オーラルセックスを行う場合もコンドームを使用して行うようにしてくださいまた不特定多数との性交渉は、避けるように心がけてください。
一定のパートナーと性交渉をすることで感染の拡大を防止することができます。
クラミジアと診断されれば、セックスパートナーも必ず病院で受診するようにしてください。
一方が治ったのにもう一方のパートナーが受診しなかったために、ピンポン感染してしまったということがないように気を付けたいものです。
このような細菌が原因で不妊にならないようにしましょう。